The link at the date of the calendar is an entry.
結城紬職人・柿木 肇さん(小山市中島)
2007-07-15 Sun 14:38
伝統の技深い味わい
 小山市中島の柿木肇さん(五四歳)は、18歳の時に家業を受け継ぎ、結城紬の職人になった。
 結城紬は分業で作られる。細長い作業場で、柿木さんは、絣(かすり)の柄となる部分に染料が染み込まないよう、絣糸を綿糸で縛っていく「絣括り」を行う。「縛りがゆるいと染料が染みてしまう。固く平均的な力が必要」と柿木さん。絣括りだけで1カ月から3カ月ほどかかり、精巧なものになると限りがない。「奥深い作業。出来上がった製品を想像しながら作ります。思う通りに出来た時が面白い」。
 他にも、真綿をつむいで糸を撚る「糸つむぎ」、糸を一定の長さにする「糸あげ」、一反織るのに必要な長さに揃える「機延べ」、つむぎ糸を機織り機に載せるための「筬(おさ)通し」、地機で織り上げる「機織り」など、工程は細かく分かれ、その一つ一つが手作業。根気強く丁寧な職人の技が、味わいのある結城紬を生み出している。
 「唯一使う機械は、糊つけして強く扱いやすくなった糸を巻き取る時に使うモーターくらい。機械に頼ると魅力がなくなってしまう」と柿木さん。25、6年前には年間3万反以上も生産されていた結城紬。景気の低迷と機械織りに押され、現在の生産量は最盛期の5分の1にまで落ち込んでしまった。結城紬を「技術にこだわって守る」ために、今年の2月に「本場結城紬」で商標登録を取得、機械織りの織物と一線を画した。
 さらに本場結城紬技術保持会を立ち上げ、会長としても活動している柿木さん。この道36年になるが「この世界では、まだまだ若手」というように、職人の6、7割が70歳以上と高齢化が進む。後継者育成事業や技術交流会など県の支援もあって、紬織物技術支援センターに通う練習生は、現在4人。しかし、「勉強しても職業として続ける人が少ないのが現状」と顔を曇らせる。
 今年の11月10、11日に、小山ロブレ6階・生涯学習センターで県織協主催の作品展が開かれる予定で、これから準備に入るという柿木さん。「多くの人に足を運んでもらって、職人の技を見てほしい」と力を込めた。
 問い合わせは、県本場結城紬織物協同組合TEL.0285・49・2430。


【2007年6月1日3面掲載 文・写真/齋藤美千子】


別窓 | わたしのお仕事 | コメント:0 | トラックバック:0
| とちぎ朝日(編集部・企画部) |